黒縮緬地 御殿に御所車文様振袖

中川華邨

1934年

現代衣装:京都丸紅所蔵品

昭和初期の友禅作家を代表する中川華邨の作品である。中川華邨は上野為二らとともに、当時の日本の服飾であるきものを芸術に域まで高めるという、染織美術の確立に大きく貢献した人物である。御所解模様から派生したと思われる構図に、御殿や御所車・幔幕などを配し、四季折々の草花や吉祥木である松や紅葉・桜などを用いる事で、豪華な振袖となっている。
全体的に配色の色彩を抑えつつ、糸目糊や彩色の緻密さが振袖らしい華やかさを見事に表現している作品である。
  • 染分変り無地縮…

  • 染分紋縮緬地 道…

  • 薄緑紋緞子地 菊…